Millenium G400/450(550)DHシリーズ用
アナログマルチ21ピンケーブル製作






●概要

matrox社製ビデオカード“Millenium G450”のデュアルヘッド版に搭載されている機能である、
DualHead CloneやDualHead DVDMaxの出力を、専用変換ケーブルによるS映像出力やコンポジット出力ではなく、
RGB信号(15KHzスキャン)にて繋いでしまおうと言う、意味が有るのか無いのか解らない内容です。
まぁ、コレ作ったキッカケが、手持ちのTVにY/C入力(S端子)が無かったからなんですが(^^;
ここでは、基本的に21ピンRGBマルチコネクタが装備されたモニタTVに接続される事を前提としますが、
私の所では2列15ピンD-SUBコネクタに接続する仕様のものを使用しています。
参考にされる方はこちらをご覧下さい。



●製作時の動作環境

ビデオカード matrox Millenium G400MAX & Millenium G450 DH 32MB
モニタTV SONY KX-21HD1 (プロフィールHG)



●材料


揃えた部品

◇15ピン3列D-SUBコネクタ
 ↑※たぶん♀。ボードに刺す方。

◇9ピンD-SUB用カバー
 ↑※好みの物をどうぞ。

◇21ピンRGBマルチコネクタ 1個
 ↑適当なのでOK

◇5芯同軸ケーブル 必要な長さ
 ↑※CANARE V5-1.5Cなど。入手不可能な場合、ツイストペアシールドケーブル等

◇75Ω抵抗 1本
 ↑※1/8Wのものや1/4W小型タイプの物が好ましいです。G400用では必要ありません。

◇80Ω抵抗 1本

 ↑※1/8Wのものや1/4W小型タイプの物が好ましいです。G400用では必要ありません。



一応、部品の補足。

私の場合、大阪市浪速区日本橋にあるシリコンハウス共立で全部そろえました。
入手に困る可能性がある物は、恐らく5芯同軸ケーブルかもしれません。
私は、CANARE(カナレ電気)のV5-1.5Cという、1.5Cの同軸ケーブルを5本束ねた物を使用しました。
出来れば、画質面で多芯同軸ケーブルが好ましいですが、どうしても入手出来ない場合は、
ツイストペアタイプの多芯シールドケーブルで代用すると言う手もあります。
実はこのケーブルの方が作り易かったりしますが(笑)

あと、もう気を付けたほうが良いのが、9ピンD-SUB用カバーです。
特に、5芯同軸を使う場合、仕上がり外径が結構デカいので、カバーが閉まらない可能性があります。
私の場合ですが、OMRON製のカバーを使用しました。ちょっと押し込んでます(笑)
あと、ちょっと値が張ります(ぉ



●接続図

matroxのサイト(英語)にあるFAQを“SCART”って言う単語で検索すれば接続図が出てくるのですが、
ヨーロッパの21ピンマルチコネクタの規格であるSCARTでは、日本のEIAJ(多分)で定義されてるピンアサインと異なる様です。
つまり、その図面見ながらケーブル作ると、まともに映らないシロモノが出来上がるか、最悪は電源入れてあぼーんです(爆)
つーわけで、接続図起こしましたので、参考にして下さい。

G400シリーズ用(png形式)
G450/550シリーズ用(png形式)



●製作

繋いだら終わりなので、自由に製作してください(おい

とりあえず、製作される際には、5芯同軸ケーブルの処理に気をつけて下さい。
中身は1.5C-2Vの細い同軸の集合体ですので、各々の同軸の芯線はかなり細いです。
慣れてない方が加工されると、どんどんケーブルが短くなっていくかもしれませんので、
芯線を剥く時はワイヤーストリッパーを使用されると便利かと思います。
私は面倒だったのでニッパーで適当に剥いてハンダコテ当ててひげを殺しましたが(ぉ
あと、芯線が細いので、半田付けした後は動かないように固定するのがベストだと思います。
私の場合は、細い目の熱収縮チューブを被せました。

まず、ややこしい所からやっちまおうって事で、D-SUB15ピンからやっつけます(ぉ
買って来たD-SUBカバーに実際に合わせて、5芯同軸の外装を剥ぎます。
15P側その1

続いて、中身の同軸を丁寧に処理します。
綺麗にシールドを分けて撚り、ハンダでメッキを施して置くと、コネクタへの取り付けが楽になります。
15P側その2

いきなりブッ飛んで、完成形(ぉ
まずはG400版
G400版15P側完成1 G400版15P側完成2

次にはG450/550版。一部配線が違います
G450/550版15P側完成1 G450/550版15P側完成2

カバーに組み込むと結構サマになりますな。
G400版15P側完成3



続いて、アナログマルチ21ピンコネクタ側の方っす。
G400版21P側完成1 G400版21P側完成2

G450/550版では抵抗を介する部分がありますので、スペースに余裕のあるこっち側につけてみました。
G450/550版21P側完成1 G450/550版21P側完成2




●視聴

元々、コンポジットビデオしか無いモニタTVでしたので、目に見えて違います。
まず、MPEG動画をDualHead DVDMax機能で再生してみましたが、少々ボケて映っていた文字がハッキリと見えます。

サンプルがアレなんで割愛(ぉ

G450の癖でも書いておきます。
DualHead Clone機能を使用してTVに出力すると、TV側のオーバースキャン対策として、
勝手かつ強引にリサイズしてくれます。
ゆえに、上の画像をよく見て頂くと解るように、ドットが一部欠けて表示されます。
この辺りの解決方法があるのかどうか不明ですが、画質としてはシャープに表示してくれるので、
個人的な評価としては良いかと思っています。
と言うのも、某社チップを積んだ某メーカーのTV出力機能とか、
某社ビジネスモデルノートPC等のTV出力画像を見た事があるのですが、
映像がボケまくって使い物にならないんです。
ビデオカードの方に関しては2枚購入したのですが、両方返品しましたけどね(^^;