ハウツー自作液晶モニタ(???)






それはある時、私がイタい師匠と呼んでる人から貰った1枚の部品から始まった。

『2枚持っててもしゃーないから持って帰るか?』
そんな一言で貰った、SONYのVAIOノートSR用の液晶パネル。

貰ったといっても、
『じゃー、今度函●市場おごりって事で』
という交換条件だったんですが(笑)


しかしまぁ、自分でも何でか解らんのですが、液晶を流用して何か作る事にハマってます。最近。
コスト諸々を考えると、今時自作する意義って何処にも無いんですけどね。
でも、世の中に無い物って作ってみる意義はあるかな〜と。



●作るって、実際どうなのよ?

液晶モニタを作る上で肝心な部品はもちろん液晶パネルなのですが、
パソコンやビデオなどから受け取った信号を、液晶パネルに与える信号を作る部分も重要です。
当然、ロジック部品やらメモリ類を買って組むにはハードルが高すぎます。私には無理です。つーかやりたくねぇ(´Д`;
しかし、秋葉原のとある場所に、液晶パネルを制御する基板を取扱う、
CoCoNet液晶工房というお店があり、手ごろな価格で入手する事が出来ます。
愛天堂という通販部門もあるので、大阪に住んでいる私でもばっちりです。

また、動作確認済みの中古液晶パネルや、制御コントローラーとを接続するケーブルも販売されています。
※CoCoNet液晶工房 http://www.thecoconet.com/

主の材料としてはこの2つが揃っていればOKですし、全てこのお店で揃える分には問題ありませんが、
ノートパソコンの液晶パネルを流用するには、中に入ってる液晶パネルのデータシートを入手しなければなりません。
最近ですと、電子デバイスを取扱うメーカーのwebサイトからデータシートを入手する事が可能ですが、
一般向けで無いためか、液晶パネルのデータシートに関しては殆ど見つかりません。
液晶モニタ自作で最も難儀な点は、このデータシート入手に尽きるでしょう。



●どうすりゃ良いの?

ノートパソコンに限って言えば、どこかのサイトか掲示板で流用情報も出ているみたいなので、
細かい仕様はともかく、ピンアサインに関しては何とかなるでしょう。
しかし、それでもまだ情報は少ないです。
最近のノートでは、ある程度ピンアサインが統一されている感じもあり、
コネクタのピン数が一致していれば使えそうな物もありそうです。
ともかく、液晶の素性がわからない時はどうすれば良いかというと、実際の所は調べてみれば良いわけです。
基板をめくってパターンをある見れば、大体なんとかなる事も多いですね。
壊す気で格安にパネルを入手すれば結構何でも出来ますよ(爆)
けど、結局は自己責任になりますので、気にされる方は無難な方面で(^^;



●しかし結局……

液晶モニタの自作というと、主要部品は既になんらかの形で入手出来るので、
殆どが組み込みに悩んだり、入れ物に悩むので、電子工作とは言いがたいです(笑)
どちらかというと、金ノコとかドリルなどの工具類を充実させる方がいいかも。
とはいえ、エッ?と思わせるものを流用して組み込めば、それは良いネタになるでしょうし、
自分で自分だけの一台を作るという精神では、昔も今も変わらないでしょうね。




●その他部品色々

何かモノを作るに当たって必要になってくる部品ですが、
それらの入手先等についてちょっと触れてみようと思います。

◇2.0mmピッチコネクタ
愛天堂の制御コントローラーに繋ぐために使用します。
私が主に入手するのは、シリコンハウス共立か、ニノミヤエレホビー店です。
何故かどちらもヒロセ電機製のものしかありませんが、他の物があればそれでもOKです。
最悪、パソコンパーツ店にて、2.5インチHDD接続用のケーブルを購入するのも手です。
あと、私はフラットケーブル圧接用のものを必要なピン数に切って使用していますが、
本来ならバラ線圧着用のものを買うのがベストでしょう。
私は、この手のちっちゃな端子で使える圧着工具が無いので使わないのですが。

◇アルミ材いろいろ
アルミ材は“コーナン”という大阪・兵庫・和歌山辺りで店舗を展開するホームセンターで購入しました。
東急ハンズでもこの手の材料が売られているようですが、割高という話もあるそうです。
大阪の日本橋や、東京の秋葉原に行けば、専門店もあるかもしれません。

◇ねじ類色々
基本的には、シリコンハウス共立で必要な数量をバラ買いしてます。
ホームセンターでも、一部バラ売りしている店があるみたいですね。
それ以外、まとめてドバっと買う時や、特殊なネジなどは“ナニワネジ”で買ってます。



●工具もろもろ

よく使う道具を紹介してみたいと思います。
一部、会社で仕事に使うのも混じってますが、やっぱ面倒なんスよね(^^;。
便利なものは止められないです。
年代によって違うかもしれませんが、中学の技術とかで一部扱うかもしれません。

◇ハンダコテ
最低限必要です。これは。
…と思ったのですが、圧着工具あれば必要無かったり…とも思う訳で。
けど、持っておいた方が良いです。

◇バンドソー
会社に転がってる工具です(爆)
バイスで材料を挟んで切るので、そこそこ直角に切る事が出来ます。
なので、アルミ材の在庫は会社に置いて、最低でも切ってから家に持って帰ってます。
確かに、普通なら金ノコで十分ですが、金ノコで綺麗に切るのって、結構難しいのですよ。
しっかり固定しておかないと、切るのに時間掛かる上、切断面の直角が出なかったりするので。
本当なら、金属切断用の丸ノコの歯が付いた低速のカッター(正式な名前知らない)があれば、
かなり綺麗に仕上がるんですけど、そういう仕事してる所じゃないとムリですw

◇卓上ボール盤
会社にもありますが、家に親父のヤツもあります。
コレがあれば、少々芯ブレしてても穴あけするのが楽です。
ホームセンターに精度の劣る人民製の物が安く売られているのですが、
それでもそこそこの値段しますので、財布に余裕があればどうぞ。
これも、バンドソーと同じように、一度使うと手持ち用の電気ドリルと違う便利さで手放せません。

◇キリ
一般的にドリルと呼ばれるものですが、仕事柄“キリ”や“キリ先”と呼んでます。
安いセット物を買うよりは、マトモな鉄工用の物を必要なサイズだけ選んで購入し、
丁寧に使う方が末永く使えます。
基本的には、ネジのサイズにあわせた物をと、タップ穴加工の下穴のサイズを揃えて、
あとはコネクタ類のパーツに合った物があれば良いでしょう。

◇タップ
特にアルミ材を加工してフレームを作る場合、一つ一つネジとナット使って組むのは面倒ですし、
設計時にナット分の余裕を考える必要があります。
そこで私が良く使うのは、普通の穴をネジ付きの穴に加工する、“タップ”という先端工具です。
普通はタップハンドルを使って回しますが、仕事ではタッパーという専用の便利な電動工具も使います。
タップハンドルが無い時はモンキーレンチで回したり、電池ドリルに挟んで回すなんて事もよくありますが、
出来ればタップハンドルを使いましょう。
中学校の技術の時間では、3本組のタップを使って何かやりましたが、
ちゃんとしたサイズの下穴があいていれば、ストレートの中タップ1本のみでも良いと思います。
MC(マシニングセンター)などの工作機械で使われる高級品までは要らないですが、
ステンレス用のタップだと抜群に切れるので使いやすいです。
ただし、どんなタップでも油は塗ってやりましょう。切削油でなくても良いです。
作業しやすくなりますし、タップが長持ちします。
タップに限らず、この手の刃物類全般に言える事ですが。

◇ヤスリ
切断面や穴あけ後のバリ取り、各穴の加工などに使います。
中・細目の半丸・三角程度があれば良いと思います。
お金があればフルセット購入するもよし。
仕上げにこだわりたい方は油目や耐水ペーパーも。


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